【ケーススタディ】言語理解は高めでも仕事が続かない?ADHD・ASDと一般就労について
「できること」と「仕事として続けられること」は、必ずしも同じではありません。
得意とする分野があっても、職場環境や業務内容との相性次第では、かえって負担が大きくなることもあります。
今回は高い言語理解能力を持ちながら、ADHD・ASDの影響も重なり、一般就労に悩んでいる方のご相談を取り上げます。
【ご相談】
ADHDとASDの特性があり、現在はA型作業所の利用を予定しています。以前受けた検査では、言語理解114、作動記憶88、知覚統合81、処理速度83という結果でした。
一般就労で働く場合、自分に向いていて無理なく続けられそうな仕事はあるのでしょうか。これまでの職場では勤務が安定せず、悩んでいます。
特に、報告・連絡・相談が苦手です。また相手への配慮や臨機応変な対応が求められる接客業などは、あまり適していないと感じています。
【回答】
一般就労、特に障害者雇用で働き続けられるかどうかは、本人の能力だけで決まるものではありません。職場の支援体制や、業務内容との相性によっても大きく左右されます。
検査結果を見ると、言語理解は高い一方で作動記憶・知覚統合・処理速度はやや低めです。そのため、言葉を使って理解したり考えたりする場面では力を発揮できる反面、口頭でのやり取りや作業の段取り、効率よく処理する作業では負荷がかかりやすい部分があります。
ADHDの傾向があると、時間管理や優先順位付け、聞き漏らし、忘れ物、整理整頓などが課題になることがあります。ASDの特徴がある場合は、相手の意図を汲み取ったり暗黙のルールに合わせたりする負担が大きく、対人関係で疲れを感じることも少なくないと考えられます。
報連相についても、職場では「いつ、何を、誰に、どのように伝えるか」が曖昧なまま求められることが多く、苦手に感じるのは自然なことです。そのため一般就労という形で仕事が続かなかったとしても、努力不足ややる気の問題と捉える必要はありません。むしろ、これまでの職場環境や業務内容が合っていなかった可能性を視野に入れた方が良いと思います。
仕事を探す際には、まず障害者雇用や特例子会社、障害者雇用に特化した派遣会社などを通じて、支援体制の整った職場を見つけるのが現実的です。複数登録して、実際に色々試しながら自分に合う環境を選んでいく形が最適でしょう。
なお、ASDの方の就労についてはこちらの本も参考になります。
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内容としては人と接する機会が多く臨機応変な対応を求められる仕事よりも、対人接触が少なく手順がはっきりしている仕事の方が合いやすいと思います。一般的にはCADやプログラミングが候補に挙がることもありますが、今回の検査結果では知覚統合がそこまで高くないため、視覚的・空間的な処理を多く求められる仕事は慎重に検討するべきかもしれません。
一方で、言語理解の高さを活かせる仕事は候補になり得ます。例えば文章作成、校正、専門分野のライティング、翻訳補助などです。ただしフリーランスでは取引先との調整や自己管理が多くなるため、最初は雇用される形で業務範囲や相談先が明確な環境を選ぶ方が続けやすいと思います。
さらに詳しくご覧になりたい方は、以下のYouTube動画をご覧ください。
【ご相談】言語理解114作業記憶88知覚統合81処理速度83、ADHDとASD、一般就労だと仕事が続きません…。
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