児童心理司の仕事は向いている?WAISの結果から考える職業適性
久しぶりの更新となりました。
前回の投稿からおよそ3ヶ月経ち、気がつけば夏休みも後半、お盆を過ぎて少しずつ日常のリズムに戻り始める時期ですね。
今回は、児童相談所で児童心理司として働く方からのご相談を取り上げます。
【ご相談】
いつも動画を拝見しております。25歳女性です。
WAISの結果は、言語理解104・知覚推理99・ワーキングメモリ88・処理速度124でした。下位検査では、類似が低めで行列推理が高めに出ていました。
心理系大学院を修了し、今年度から児童相談所で児童心理司として働いています。
現在、仕事のことで悩みを抱えています。
他職種との連携がうまくいかずコミュニケーション面でつまずくことがあり、不注意や衝動性などの影響でも周囲へ迷惑をかけてしまっているのではないかと不安に感じています。
転職も考えているのですが、自分にはどのような仕事が向いているのかご意見を伺いたいです。
【回答】
いただいたWAISの結果を見る限り、コミュニケーションの取りにくさや不注意、衝動性を知能の特徴だけで説明するのは難しいと思います。
ワーキングメモリがやや低めに出ているため、「複数人での会話についていきにくい」「口頭で多くの情報を受け取ると混乱しやすい」といった面はあるかもしれません。ただ、ご相談内容からはWAISの数値よりも、ASDやADHDの傾向について一度確認した方が良い印象を受けます。類似の低さは、ASD特性とも関連してWAIS上のスコアに表れることがあります。
仕事でコミュニケーションや不注意、衝動性に困っているのであれば、一度心理職や医療機関等に相談してみて、ご自身の特性や困りごとを整理することをおすすめします。
職業については、処理速度が高めでワーキングメモリは低いといった点から、並行処理が少なく手順が明確な作業は比較的取り組みやすいと感じる可能性があります。ただ、その方向だけで考えると賃金の低い仕事に寄りやすくなります。せっかく心理職としての専門性を身につけているのであれば、まずはそれを活かして働き続けられる環境を探す方が良いと思います。
児童相談所の児童心理司は、制度の枠組みを理解しながら、個別の事案に応じて柔軟に動く必要があります。そういった点では、ASDやADHDの傾向がある方にとってストレスになりやすい職場かもしれません。
心理職の範囲で考えるなら、研究職、児童発達支援や放課後等デイサービス、発達特性に理解のある民間相談機関などが選択肢として挙げられます。研究職は専門性を強みにしやすい一方で、博士課程への進学や就職先の少なさが課題です。児童発達支援や放課後等デイサービスは他職種連携の難しさはありますが、児童相談所ほど制度や組織の枠に縛られないことが多いです。
個人開業は自由度が高い一方で、幅広い判断や柔軟な対応を一人で担う負担がより大きくなります。そのため、いきなり開業を目指すよりも、発達面の特性を理解したうえで雇ってくれる機関を探す方が現実的だと思います。
まずはご自身の困りごとを把握し、その内容を踏まえて心理職として続けやすい環境を探していくのが良いのではないでしょうか。
さらに詳しくご覧になりたい方は、以下のYouTube動画をご覧ください。
【ご相談】言語理解104知覚推理99ワーキングメモリ88処理速度124です。類似が弱みで行列推理が強み。児童相談所で児童心理司として働いています。向いている職業を教えてください。
東京都世田谷区用賀中町の発達特性グレーゾーン児の子育てお悩み相談
「ゴリッキー・オフィス世田谷」では、お子さまの知能検査(WISC)の結果をもとに、
強みを生かして苦手を補うための個別の学習支援計画書を作成しています。
より詳しく学びたい方には、動画でじっくり解説する
「特別限定動画セミナー」もご用意しています。
また、教室での学習サポートをご希望の方は、
つばき塾のホームページもご覧ください。
【子育て・学習のご相談をご希望の方へ】
発達特性や中学受験、日々の子育てについて
もう少し詳しく相談してみたい方は、
下記の公式LINEにご登録ください。
最新の記事や動画のお知らせに加えて、
LINE登録者さま限定のミニコラムや
各種ご相談メニュー(ワンポイント相談・LINE相談・Zoom相談など)の
ご案内をお届けしています。